石井慧介インタビュー 2024.10
——まず、今年4月にガンプロが新体制になるにあたり気持ちの面での変化はありましたか?
石井「そうですね、正直言うと昨年の今頃は、キャリア15年近くなりこのまま落ち着いてもいいかなと考えていた部分もありました。そんなときにいろんなことが重なり新体制になることになり、もう一花咲かせたいという気持ちが出てきました。」
——そんな新体制1発目の大会でのメインでのタイトル奪取となりました
石井「はい。新体制初戦のメインがSOGシングルのタイトルマッチになるということで、ここは自分がいくしかないと志願しました。自分がもう一度輝きたいという思いが強かったですが、それによって新しいガンプロを自分が引っ張っていけるという気持ちもありました。」
——勝村選手との激闘を制しベルト奪取でしたね
石井「最後は自分のマイクで締めたかったのですが、最後は大家さんに取られてしまいました…(笑)」
——その後の防衛戦でも、石井選手のマイクで締めることはできていませんね(笑)。過去3度の防衛戦についてはどうでしょう?
石井「考えてみるとタイプのまったく違う3人が続きましたね。剛の岩崎、変化球の趙雲子龍、関節技の和田…、ガンプロ参戦選手の層の厚さを感じさせる3人でしたが、自分の15年のキャリアで積み上げたプロレスで勝つことができました。」
——3試合とも激闘、石井慧介ここにありという試合でしたね
石井「はい。さらに自分のプロレスに深みを持たせることができたし、自信に繋がりました。」
——そして9月には第二の故郷・所沢で新日本プロレスの永田裕志戦を迎えます
石井「本当に良いタイミングが重なりました。新体制になったこと、永田チャンネルのスタッフに古い付き合いのある方が就いたこと、そこで永田さんに自分が18歳の時に作った永田さんの『名勝負ファイル』を見せられたこと、パークタウン商店街の有山さんの協力、毎年9月にやってる永田さんの東金大会が今年は10月になったこと、そして当日の天候、、、とにかくいろんな幸運が重なって実現することができました。」
——すべては石井選手のここまでのプロレス生活の賜物といったところですね
石井「自分は他の人より好き嫌いや、興味のあるなしがハッキリしているのですが、それの積み重ねが強烈に出た感じですかね。このキャリアにもなって、夢を叶えることができました。それをたくさんのファンの方や、ガンプロの仲間たちに見せることができたのが嬉しいです。」
——さあ、そしていよいよ11月3日の大阪大会ではジャクソンとの防衛戦を迎えます
石井「過去にジャクソンとはタッグで数回当たった程度。その試合の中でもお互いの大技を出し合う攻防には至ってないんですよね。なので、不安とともに楽しみもあります。」
——ジャクソンといえば現在は新日本プロレスではTMDKの一員として活躍していたり、全日本プロレスやGLEATでも活躍しています。
石井「はい、ありきたりな言い回しになってしまいますがチャンピオンだけどチャレンジャーのつもりで挑みます。ファンのころ見ていた好きな選手はみんな強豪外国人と呼ばれる選手に勝っているので、自分もそういう姿を見せたいですね。
——この試合に勝てばSOG無差別最多に並ぶの4度の防衛となります
石井「そうですね。自分はやはり記録に拘りが強いので歴代タイとなったら次は5度6度と防衛して記録を伸ばしたいです。」
——頼もしい言葉が聞けました。少し気が早いですが、12月27日には新宿FACE大会、そして4月11日には後楽園ホール大会と続きます。
石井「はい。後楽園のころには40歳になっています。20代、30代で叶えられなかった、後楽園ホールのメインをシングルマッチで勝って締めるという目標を叶えたいですね。」
——最初に言っていた新体制でもう一花どころかまだまだ輝き続きそうですね
石井「どんどんモチベーションは上がっていますね。新体制になったときは大家さんや勝村さんなど年上の選手が頑張ってるから俺ももっとやらなきゃという気持ちが強かったです。もちろん今もその気持ちもあるのですが、若手の中村や川上の姿を見ているとこいつらのためにももっと頑張らなきゃいけないという気持ちになっています。若手を引っ張るためにも自分の現役を伸ばさなきゃいけないですよね。」
——失礼な言い方になりますが、これまで石井選手は自己中心的という印象がありましたがそういう考えも持っているんですね
石井「ははは、よく言われます。もちろん自分のためでもありますが、今はガンプロをもっと良くしたいと強く思っています。とにかく会場に来てくれるお客さん、配信で見てくれるお客さんを喜ばせたい。全選手で興行満足度を上げたいんです。」
——ガンプロの会場の雰囲気はとても良いという声を良く聞きます
石井「もっと良くしたいですね。会場をもっと熱狂させたいし、新しいお客さんをもっと増やしたいです。」
——もっとガンプロを大きくしたいと。そのためには何が必要だと考えますか?
石井「正直、まだガンプロに偏見を持ってる人っていると思うんです。弱い人たちが涙を流しながら這い上がっていくイメージというか。もちろん僕たちも人間なのでそういう部分があってもいいし、そういう見方もあるのはわかります。でも僕はもっとプロレスで勝負できる団体だと思うし、そこの部分に拘っていきたいんです。」
——そこまで考えているんですね
石井「そのためにも自分がチャンピオンとしてまわりの選手を引っ張っていく必要があります。もっとガンプロの選手の意識を変えていきたい。もっとキャラクターで世間にアピールをしていく必要もあるし、さらに試合内容でお客さんを満足させられるように、ガンプロ全員で勝負していきたいです。」
——強い言葉が聞けました。それではまず大阪大会での健闘を祈っています
石井「ありがとうございます。新体制初の大阪大会で、ガンプロのアツい戦いを見せるので、是非会場に来て応援してください!」